これからのラノベ作家に求められる「心技体」を考えた

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のべろ

のべろ

現役ラノベ作家。新人賞を複数受賞しデビュー。

情報がなく自身が苦労した経験から、「アマチュア時代の僕が知りたかったことを伝える」を理念に、ラノベ作家になるための思考や技術をお届けしています。

表では出せない、最も濃い情報はメルマガにて。ラノベ作家になるための道筋を示した電子書籍もプレゼント中です。

どうも、のべろです。

新人賞を複数受賞してデビューし、
ラノベ作家をやっています。

……と書きましたが、
僕自身はラノベという枠組みに
囚われるつもりはありません。

実際に受賞作の刊行が終わって、
書き下ろし作品をどんどん書いている一方で、
ライトノベル以外のジャンルの情報も広く集め、
良いチャンスがあれば仕事にしようと考えています。

これまでも専業作家として数年間生きてきましたが、
この生活を今後何十年と続けたい、
創作の世界で活動していきたい
と考えています。

ただしそのためには、
プロの創作者としての
レベルアップが必要です。

そして、どうレベルアップしていくべきかは、
最初に地図を持っていた方がわかりやすいでしょう。

そこで改めて、
どんな能力が必要なのかを
考えてみました。

この時に役立ったのが
「心技体」のフレームワークです。

今日は、これからのラノベ作家に求められる能力を、
この「心技体」に沿って
僕なりに整理してみたいと思います。

このブログを読んでいる方は
プロを目指すアマチュアの方が多いと思いますが、
将来目指すべき像として参考にしてみてください。

目次

1.心

マインド、心の持ちよう

「成功者は共通してこういう考え方を持っている」
みたいなものが
作家業にもあると思っています。

「プロになれる人がどんなマインドを持っているのか」
については、
僕が感じてきたことを
「ラノベ作家への道しるべ」でご紹介しています。

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のべろのメールマガジン&電子書籍プレゼント ラノベを知らない0からスタートした京大生が新人賞複数受賞にたどり着いた経験、作家コミュニティなどにも積極的に参加して多くのプロ作家とアマ作家を見てきた経験から...

もちろんここに書いたことは大切なのですが、
この延長線として、さらに高いレベルの

「作家として成功する人」
「息長く活動できる人」

のマインドもあるんじゃないかと、
いろんな作家と会ってきて感じています。

アマチュア作家にとっては
プロになってから考えればいいことですが、
すでに作家である僕にとっては
こうしたマインドを身につけるのも喫緊の課題です。

メンタルの安定

これはプロアマ問わず言えることですが、
継続的に創作するためには
メンタルを安定させること
非常に重要です。

作家というのは、
基本的には孤独な職業です。

日々、たった一人で創作活動を続けるモチベーション。

そして、作品の打ち切りや厳しい批判といった、
マイナスな出来事に見舞われてもすぐに立ち直り、
次に挑むための「折れない心」。

これがなければ、
継続的な活動は難しいでしょう。

作家としての感性を磨く

言葉で説明するのは難しい部分ですが、
心の一部として、
「感性」を磨く必要もあると思っています。

センスとか美意識とか作家性とか、
そういった言葉で置き換えても
問題ありません。

「こういうものが好き」
「こういうものが書きたい」
という感性は、
作家それぞれが持つものです。

ある程度論理的に
「こういうものが受賞するだろう、売れるだろう」
ということは導き出せますし、
そうした知識や技術も軽視してはいけないものですが、
それだけでは説明できない領域もあります。

身につける方法は難しいですが、
様々な種類の芸術に触れたり
様々な経験をすることによって
培われていくのではないかと思います。

実際、大きく成功したクリエイターは
「ラノベしか読んでいない」などではなく、
自分が手がけるジャンル以外も知っていることが多い気がします。

2.技

普遍的・本質的な物語創作の技術

続いて、技、技術について。

まずやはり大事になってくるのは、
普遍的な物語創作の技術です。

魅力的なキャラクターを創造する力。
読者を引き込むストーリーを構築する力。
ストレスなく読ませる文章を書く力。

このような能力は
どんな形式の物語を書くときも
必要になってきます。

まさしく創作者としての基礎技術です。

また、これは割と僕の持論ですが、

「人間はなぜ物語を好むのか?」
「人間はどんな時に感情が動くのか?」
「人間が物語を楽しむとき、脳の中では何が起こっているのか?」

といった「人間を理解すること」
本質的な創作技術の一つなのではないかと考えています。

媒体ごとの専門的な知識や技術

一口に物語と言っても
いろんな種類があります。

物語のジャンルという意味で言えば、
ラブコメ、バトル、ミステリー、ホラーなどがあります。

「この作家といえばこのジャンル」という風に
専門性を持っている作家もおり、
そうなるためには相応の知識や技術が必要です。

そして媒体という意味で言えば、
小説、漫画、webtoon、
ドラマ、映画、アニメなど、
これにもまたいろいろあります。

基本的には一つの媒体を極めれば
その媒体で活動できるわけですが、
いろいろな場で活躍する創作者もいて、
それこそ僕が目指すところです。

さて、本質的な創作技術は
あらゆるジャンルや媒体で
共通するものですが、
もちろんそうではない技術というのも
たくさんあります。

例えば、新人賞とウェブ投稿サイトでも
同じライトノベルという括りにもかかわらず、
求められるものが全然違ったりします。

ライトノベルから漫画原作に挑むときも、
また全く違うというのは
想像に難くないでしょう。

活動の場を広げようと思えば、
こういったジャンルごと、
媒体ごとに適応していく必要があります。

インプットと学習の技術

普遍的な技術であれ、
専門的な技術であれ、
技術を身につけるためには、
インプットが欠かせません。

僕自身はラノベ作家を目指し始めるまで
そこまで濃いオタクではなかったので、
多くの人が読んでいる漫画や見ているアニメなどを
通らないまま創作者になりました。

ですが、しっかりとした分析を心がけることで、
総合的なインプット量は他の人より少ないながらも、
ラノベを研究し、新人賞の受賞に至りました。

アマチュア作家さんと話すと、
僕よりはるかに多いコンテンツを見ている人もいるのですが、
そのインプットが血肉になっていないことも多そうで、
もったいないと感じています。

自分にどんな技術や知識が足りないかを認識し、
それを補うためにどんな文献を読み、
どのように分析し、血肉にしていくのか。

これもまた一つの技術だと思います。

3.体

健康的な体

最後に「体」です。

体と言ってまず最初に思い浮かぶのはやはり、
「食事・運動・睡眠」でしょう。

創作には直接関係ないものですが、
これらが疎かになれば、
心も、そして技も、
最高のパフォーマンスを発揮することはできません。

特に作家はパソコンの前に
座りっぱなしなことが多いので
腰などに負担をかけてしまうこともあります。

「新人賞を獲ったら賞金で良い椅子を買え」
なんて言われることもありますね。
(実際、僕はデビュー時に椅子を買い換えました)

長く活動するためには、
健康な体が何よりの資本です。

さて、心技体の体というと
この健康面だけに
フォーカスされがちですが、
僕はもう少し広く捉えたいと思っています。

すなわち、
心や技という作家としての頭脳を鍛えた上で、
それを発揮していくために
現実世界をどうデザインしていくか
という観点です。

作家としての仕事術

創作者も個人事業主ですから、
ビジネスマン的な仕事術の観点も
必要になってきます。

1日のスケジュールの中に
創作の時間をどう組み込むか。

執筆という長期間の作業に対して
どうやって集中力を維持するか……。

心や体の話ではありますが、
モチベーションに頼らないための
仕組み作りの話でもあります。

毎日のスケジュールや
タスク管理のやり方を整えることで、
作家としてのインプットやアウトプットが
効率よくでき、
創作者としての成長につながっていきます。

執筆環境や作業環境の最適化

仕事術と似た話として、
執筆環境や作業環境の最適化も大切です。

自分にとって最適な環境を整えることは、
仕事の効率を上げ、
最終的には作品のクオリティにも繋がります。

例えば最近の僕の話で言うと、
昇降式デスクを買ったことで
腰への負担が格段に減りました。
(またどこかで記事にしたいです)

これは「体」を整えるためのツールですが、
こういった現実世界のツールもそうですし、
どんな執筆ツールを使うかといった
デジタルツールに関しても
選択肢はたくさんあるところです。

これらは一度最適化してしまえば
将来にわたって自分の創作を助けてくれます。

まずは技、そのための総合力

まとめに入りましょう。

ここまで心技体の三つを見てきました。

質の良いマインドや安定したメンタル、
創作者としての技術、
健康な体や最適な環境作り……。

良い創作者にはこのすべてが揃っています。

とはいえ、優先度というものはあります。

やはり創作者にとって最も重要なのは技です。

技さえあれば、
つまり面白い作品さえ書ければ、
ひとまず受賞や書籍化はできます。

逆に技がなければ、
いくら他が整っていたとしても
それは創作者ではありません。

とはいえ、心や体が全く整っていない状態で
その技を身につけたり発揮したりできるかといえば、
難しいでしょう。

心技体どれが重要かといえば、
どれが欠けてもいけません。

例えば腸脳相関という言葉があるように、
腸内環境が整えば
メンタルが安定するという話もあります。

技術を身につけることで自信がつき、
心が安定することもあるでしょうし、
逆にモチベーションが高いからこそ
技術を身につけられるということもあるでしょう。

全ては繋がっています。

技を第一優先として、
プロレベルの技を身につけ実現するために、
心と体を整えるイメージです。

僕自身の場合で言えば、
もちろんプロとして活動しているので、
基礎的な水準はすべて整っていると思っています。

それでも、伸びしろはまだまだあります。

最も大切な技として
何を磨いていくべきかといえば、
ライトノベル以外のジャンルの
知識や経験です。

僕はライトノベル新人賞の攻略についてだけなら
トッププロよりも詳しい自信がありますし、
新人賞を通して身に付けた技術のおかげで
企画を通すのもそれなりに得意です。

その一方で、身に付けた基礎技術を元に
他のジャンルに応用させていくことも
これからやっていきたいと考えています。

それこそ漫画原作をやるために
「ネームの作り方を勉強しようかな」
などと考えている真っ最中です。

そして技以外のところで言うと、
今よりも高い水準で仕事をするために、
さらに高いレベルのマインドや
より長時間の活動ができるようになるための
体・環境づくりを整えていきます。

これからののべろの発信

さて、以上が僕の考える
「これからのラノベ作家に求められる心技体」であり、
僕自身がこれから実践していくことです。

最後に少しだけ、この考えを踏まえた上で
これからの「のべろ」としての活動について
お話しさせてください。

僕は2024年の4月に
のべろとしての活動を始めました。

その当時に立てた目標は、
「自分が苦労してきた経験を元に、
アマチュア時代の僕が知りたかったことを伝えること」

もう少し詳しく言えば、
アマチュア時代の僕は勉強熱心でしたが、
肝心の「これさえ勉強すればライトノベルが理解できる」
という教材がなかなかなく、
そのせいで大きな遠回りをしました。

だからこそそんな講座を作ろうと思い立ち、
そうして迎えた2025年。

講座の制作がすべて完了し、
今はメルマガに登録いただいた方にご案内しています。

かつての僕と同じような立場にいる
アマチュア作家さんたちからは
嬉しい声もたくさんいただき、
本当にこの講座を作ってよかったと思っています。

一方で、この講座が完成した今、
僕の中で一つの目標が達成された
満足感がありました。

「のべろとして、この後何をしようか」という
迷いが起こったことも否定できません。

ですが、今回こうして
「心技体」というフレームワークで
自分自身の活動を棚卸ししたことで、
改めて気づいたことがあります。

それは、
まだまだ発信できるものがたくさんある
ということです。

講座では、本質的な創作技術に加え、
ライトノベル新人賞に特化した内容を
体系的・網羅的にまとめました。

この内容を身に付ければ、
ライトノベル新人賞を受賞するという目標は
十分に達成を狙えるはずです。

ですが、創作者として生きていくなら
「デビューして終わり」ではありません。

新人賞に必要なのはあくまで基礎技術であり、
プロとしてみればスタートライン。

技も、そして心や体も、
まだまだ磨いていくべきものがたくさんあります。

そして、そうした僕がこれから学んでいくことも、
のべろとして発信していくことで、
皆さんの役に立てるのではないか
と考えました。

今まで特に書いてはきませんでしたが、
僕は健康に関しては相当気を使ってますし、
ツールなどについても相当こだわっています。

「別に新人賞には直接関係ないしな」
とこれまで思っていたことも、
創作者には必要なものです。

「ラノベ作家になるための情報」
という発信の中核は
これからの発信でも変わりません。

ですが、もう少し幅は広げられると思っています。

作家として生きていく上での「心」の持ちようや、
パフォーマンスを最大化するための「体」の整え方。

もちろん、技術についても
まだまだ新たに知ることがたくさんあるので、
そうしたものも共有していきます。

僕は、これからも一人の作家として、
息の長い創作者になるために
奮闘を続けます。

その過程で得た学びや葛藤、
成功も失敗も、
全てをあなたに共有していくつもりです。

もしよければ、
これからも僕の活動を見守り、
ついてきていただけると嬉しいです。

プロのラノベ作家になりたい方へ

僕は複数の新人賞を受賞し、ライトノベル作家として活動しています。

ですが、初めからうまくいったわけでも、
才能に恵まれていたわけでもありません。

一次落ちや二次落ちだって何度もしていますし、
はじめの頃はライトノベルというものをまったくわかっておらず、
受賞までに長い時間がかかってしまいました。

それでも、ラノベの技術について学んだことで、
面白い物語を安定して書けるようになり、
今ではプロの作家として全国の書店に本が並んでいます。

そうして今振り返ると思うのは、
プロを目指すアマチュアにとって本当に必要な情報というのは
なかなか世の中に出回っていないということ。

闇雲に努力してもなかなか結果が出ず、
そうして筆を折る人もたくさん見てきました。

だからこそ、今はプロになった僕がそうした情報を発信することで、
正しく努力する人が増え、面白い物語が増え、
そうしてラノベ業界を盛り上げていきたいと思っています。

そういった理念から、アマチュア時代の僕に送りたい
「アマ作家がまず知っておきたいこと」を
電子書籍としてまとめました。

メルマガにて期間限定で公開しています。

読者の方々からは、
「モチベーションが湧きました」
「強く励まされました」
「何をやればいいかが明確になりました」
と好評です。

20分もあればサクッと読める内容なので、
ぜひお気軽に読んでみてください。

電子書籍「ラノベ作家への道しるべ」を読んでみる

最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた。

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