どうも、のべろです。
昨年末、ラノベ界に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
第31回電撃小説大賞の
《大賞》受賞者である電磁幽体先生が、
ご病気のため急逝されました。
改めて、心よりお悔やみ申し上げます。
電撃大賞の大賞といえば、
ラノベ新人賞における文句なしの最高峰。
公募勢ならば誰もが憧れ、
電撃文庫はその威信をかけてアニメ化を目指す、
そんな栄誉です。
あと数ヶ月すればデビューできるというタイミングでの急逝。
無念だったことは想像に難くありません。
このニュースが発表された当時は
かなりの反響がありましたが、
今では多くの人が忘れていたと思います。
受賞作が刊行される時には
また話題になると思いますが、
プロアマ問わず、作家にとっての極めて大きな教訓として、
こうしてブログに残しておくべきだと思いました。
今回の記事のテーマは、作家と健康の話です。
目次
不養生が招いた悲劇
電磁幽体先生は生前、Xをやっており、
普段の生活の様子などを垣間見ることが出来ます。
こちらは、12/17に亡くなった電磁幽体先生の
12/10のツイートです。
なお、この12/10を最後にポストは途切れています。
電撃大賞公式からは「ご病気のため急逝」としか発表されていないので、
正確なことはわかりません。
ですが、電磁幽体先生の知り合いだった方々の反応を見ると、
缶詰状態で自分を追い込まないと執筆が捗らなかったらしく、
不養生な生活をしていたのは間違いないようです。
電磁幽体先生と深い仲だった有象利路は、
note記事で以下のように書いています。
(旧知の仲だったからこそかける熱があるので、是非ご一読を)
本当に、昔から彼は自分を追い込んで原稿をやるタイプでした。
他の悪癖なんて可愛いものです。
ずっと「そういうことはやめろ」と彼に言っていたのですが。
最後に話した時も、そのことは忠告したのですが。
(具体的に彼が何をしていたのかは、書きたくないので書きません)
もっとキツく、怒鳴ってでもいいから改善させるべきでした。
不摂生や不健康が自分に何をもたらすのかを、創作の技術とか社会常識とかよりも先に、彼へ教え込むべきでした。
ただ、私も過去に似たような感じで創作をしてしまっていたので、その背中を見せてしまったのが良くなかったのかもしれません。
結果、私は死にかけたことがあるのですが、そのエピソードを彼は忘れてしまっていたのでしょう。
武勇伝とか自慢話みたいにしてしまったから、彼へ残るものがなかった。
彼にとって私は、最悪の先輩だったと言えるのは、ただこの一点です。
※「第31回電撃大賞 大賞受賞者 電磁幽体先生について」より
健康体でハイクオリティな作品を書くのがプロ作家の仕事
小説家というと、
どこか浮世離れしたイメージがあるかもしれません。
締切直前になって自分を限界まで追い込み、
自分のすべてをなげうって、文学という芸術を絞り出す……のような。
しかしそれは、
許されるとしても昭和の文豪までの話です。
睡眠時間を削って仕事をすることが自慢になる時代もありましたが、
近年は、健康がいかに重要かが明らかになり、
科学的にも健康な生き方が整備され、
健康志向こそが主流、大前提になっています。
作家もビジネスパーソンの一人であり、
例外視するべきではありません。
万全の体調を維持し、
スケジュールを管理し、
ギリギリではなく余裕を持って、
高いクオリティの原稿を書く。
それが、プロ作家のあるべき姿であるはずです。
のべろが健康のためにやっていること
じゃあそういうのべろはどうなのか、というところで、
実際に僕が健康について心がけていることを書いてみます。
- 生活サイクルを固定する
- 睡眠時間は毎日、たっぷり8時間前後取る
- 1日3食、栄養をバランス良く取る
- 朝は日光を浴び、できるだけ毎日外を歩く
- 週に数回、有酸素運動や筋トレをする
- お酒はほぼ飲まず、タバコも吸わない
- ジャンクフードやお菓子も控える
奇をてらった健康法でも何でもなく、
すべて基本的なことです。
特に、睡眠時間については、
健康の中では何より大事だと感じています。
人によって適した睡眠時間は変わりますが、
20~30代なら7~8時間の人が多いようです。
サラリーマンとの兼業時代は時間がないので
今よりも生活を整えるのが大変でしたが、
それでも睡眠時間だけは確保していました。
無駄にスマホを触っている時間などをなくせば、
原稿を書く時間は捻出できます。
僕は健康意識が強い方なので、
さらに食材などにもこだわったりしていますが、
上のチェックリストを守れば十分です。
もちろん、食事や飲酒が人生の楽しみという人もいるかと思いますが、
やはり作家として生きるのならば、
原稿のクオリティを維持できるレベルで
バランスを取るべきだと思います。
アマチュアのうちから、プロのように生活する
このブログを読んでいる方は、
アマチュア作家の方が多いと思います。
まだ印税をもらっていなくても、
原稿を書くという意味で、
プロもアマもやることは変わりません。
具体的には、公募にも締切がありますが、
直前になって自分を追い込んではいないでしょうか。
アマチュア時代にできていなかったことは
プロ作家になったからといって
すぐにできるようにはなりません。
そしてプロになれば、
重要な締切に間に合わないことで
多くの関係者に迷惑がかかります。
プロになった後も見据え、
今のうちに生活サイクルを少しずつ整えておきましょう。
数日でできることではないですが、
長いスパン、人生単位で見たときに、
書ける作品の数やクオリティが変わってくるはずです。
P.S.KADOKAWA謝恩会
電磁幽体先生が亡くなるほんの数週間前。
昨年末に行われたKADOKAWAの謝恩会で、
電磁幽体先生をお見かけしました。
一見した限りでは、
若く、元気なお姿でした。
その時は一人で食事をされており、
「あ、大賞の方だ」と気づいたのですが、
突然話しかけてもなと思い、やめてしまいました。
今では後悔しています。
とても個性的な方だったようなので、
話すだけでも楽しかったかもしれません。
創作論を語るのが好きだったようなので、
面白い議論ができたかもしれません。
……なんて想像も、今となっては後の祭りです。
今目の前にいる人が、
いつまでもそうだとは限りません。
目の前にいる人とのつながりを楽しみ、
学ぶことがある方にはすぐに学ぶ。
そう心に誓って生きたいと思います。
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